月刊ニュータイプ2016年11月号 ファイブスター物語 第6話 時の詩女 アクト3:ステージ5-10 ツラック隊 最後の戦い

あまりにも多くの新デザインが登場し、どれが何やら判らなくなってしまうので、登場GTMを旧設定と照合。

そして覚え書き。

 

GTMグロアッシュH型ブロック5

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惑星カラミティ・ゴーダース、ロッゾ帝国の旗機主力GTM。旧設定におけるMHヘルマイネ。

 

GTMグロアッシュK型

惑星カラミティ・ゴーダース、ロッゾ帝国ヴーグラ騎士団の主力旗機GTM。旧設定におけるロッゾ騎士団主力MHヘルマイネ。

 

GTMバヤデルカ

惑星カラミティ・ゴーダース、ロッゾ帝国近衛騎士団のGTM。旧設定におけるMHバルンシャか。GTMライモンダがMHデヴォンシャであろう。

 

GTM紅楯鋼(ハルシュカ、ボルドックス・ルビー、X-4紅騎士)

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惑星カラミティ・ゴーダース、ウモス国家社会主義共和国の旗機GTM。旧設定におけるMHローテキャバリー。

 

GTM紫苑鋼(ジーシャンガン、ボルドックス・ガーネット、X-9青騎士

惑星カラミティ・ゴーダース、ウモス国家社会主義共和国青銅騎士団の指揮GTM。旧設定におけるMH紫苑鋼(ブラウキャバリー)。

  

GTM紫仙鋼(インカーセン、ボルドックス・アメシスト、X-8青騎士

惑星カラミティ・ゴーダース、ウモス国家社会主義共和国のGTM。旧設定におけるMH紫仙鋼。

 

GTMデムザンバラ

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惑星ボォス、バッハトマ魔法帝国銀騎士団長のGTM。旧設定におけるMHシュペルター、ナイト・オブ・クローム

 

GTMカーバーゲン

惑星ボォス、バッハトマ魔法帝国銀騎士団の主力GTM。旧設定におけるMHガスト・テンプル。

 

GTMスコータイ

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ハプハミトン公国の主力GTM。ガマッシャーン共和国からの供給を受けている。旧設定におけるMHルビコン。ガマッシャーン版のGTMシャムラ(MHツァイト)であり、GTMアルタイ(MHフェードラ)。

 

GTMグラーマス

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ドレンノ連邦騎士団の使用するGTM。エンジンはストーイ・ワーナー博士の設計。

 

GTMエクペラハ(エクペラッハ)

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惑星ボォス、ガマッシャーン共和国宮殿騎士団レイスル騎士団の新型GTM。旧設定におけるMHシンカー。ヒュードラー博士の設計で、初の自国生産GTMである。

 

GTMスイセン

惑星ボォス、ガマッシャーン共和国親衛騎士団のGTM。旧設定におけるMHコルサール。

 

GTMハロ・ガロ(ラミアス・エリュアレ)

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新規設定。旧設定におけるMHファントム(ドージョージ1型GTMラミアス・ゴーゴン)を母体として開発された駆逐型GTM。MHファントム自体が駆逐型であり、量産時には汎用型になるとされていた。

 

4Inch-Nelの展開について思うこと

 メーカー勤めによる妄想駄文。「4Inch-Nelロックマン最高だからぜひ買いましょう」が主題。

 ダークロックマンを入手して、二度とないくらい最高のエグゼロックマンだと確信しました。そして手に入れた人の反応を見て、あらためて出来の良さを認識した方も多いようです、が……。それでもまだ、「いつか買おう」くらいに思っている人が多い気がします。

 それでは買えない。数ヶ月後にも余裕で買えたとしたら次が出ない。「買っておけば良かった」 なんて言葉、聞きたくない。

 危機感を持って確保に動いて欲しいので、書きました。

 

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ワンダーフェスティバル2016[夏]ロックマン関係まとめ-Summary of Megaman figures exhibited by Wonder Festival 2016[Summer]-

今夏も、「ワンフェスに参加してきました。

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今回はワンフェス史上初、ロックマン関係の企業ブース販売があり、冬のホビロックに続いて足を運んだ方も多かったのではないでしょうか。

一般ディーラーの総数としては前回より減ったものの、新規参加の力作もあり、見所の多い会場となっていました。

 

それではいつも通り、半年に一度の写真レポートをお楽しみください。

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ワンダーフェスティバル2016[夏]私的事前チェック

いつもの通り、ワンフェスでの出展物を、ロックマン関係を中心にチェックしていきます。

あくまで自分の観測範囲の情報と、あとは期待と予想。ソースのない情報は、信用してはいけません。

 

ガレージキットは様々な要因で単価が変わります。

再販で価格変更もよくあることで、前回価格はあくまで参考値でしかありません。心に余裕を。懐にも余裕を。

 

ガレージキットを組み立てるには模型のスキルが必要ですが、それは後から学べます。当日版権は一期一会。買えるときに確保しておきましょう。

 

開催前日まで、随時更新。

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四天之皇 序章

長らく細々と描き続けている、ロックマンゼロの二次創作「RZMM」。

ここからが最終章となります。

 

総集編2冊分で「ロックマンゼロ3」までが終わり、時系列は「ロックマンゼロ4」の裏へ。

間もなく最終ステージ。最後の展開、最後の台詞はずっと前から決めています。

そこに至るまで、もう少しだけお付き合いください。

 

その上で一つ、今更ながら注意点が。

四天王がメインとなっていることもあり、妄想展開にオリジナル設定を積み重ねているので、それを楽しめる方のみお読みください。

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白銀の宿縁 後編(4)結

 4

「あなたが?」

 妖将が、驚愕に目を見開く。

「そろそろ、分けてもらったエネルギーも限界みたいだ」

 バッファリオの外観が変わっていく。

 サイバーエルフの力で進化していた、いや、DNAソウルの情報に適応して変化していた装甲に傷が、凹みがあらわれ、本来の、百年前の姿に戻っていく。肥大化した角も、装甲板と一体化した伝熱管も、全てが。

「だから、冷却装置を動かしたまま眠りにつこうと思う。それが、僕がこの時代に残せる唯一のことだと思うから」

 両腕から、胴体から、強い冷気が放出されていく。アッカド・ホッタイドの装甲が霜で白く曇り、細動を止める。装甲とボディの間も、たちまち氷で満たされていく。

「でもそれでは、ボディへの負担が大きすぎる。二度と目覚められなくなるわ」

 サイバーエルフの能力はDNAソウルとボディの適合率を高める働きかけであり、そもそもレプリロイドとして稼働状態になければ、再生することはできない。屍を動かすのは、アヌビステップの秘術だけだ。

「今この瞬間、君と言葉を交わしていることだって奇跡なんだ。僕の時代にはいなかった妖精が、力を貸してくれた。キバトドスに破壊された僕に、居住まいを正す機会を与えてくれた。それだけで十分だよ。その上で、この時代の子供たちに未来を残せるのなら、最高だね」

 バッファリオの瞳は、レヴィアタンだけを見ているのではない。その先に人類の、彼の愛する子供たちの存在を感じているのだ。 

「僕があの時、エックスの背中に見たのは“鬼”じゃなかった。覚悟を持って、人を信じて、前を向いて進んでいく。その姿に憧れたんだ」

 そうだ。それこそが、ネオ・アルカディア四天王の矜恃だ。

「一目見て解った。だって君は、エックスの――だろう?」

「!」

 一筋、レヴィアタンの頬を雫が滴り落ちる。

 自覚が無かったわけではない。 

 エックスのDNAソウルから生み出された次世代のバイオロイド、四天王。XとYの異なる組み合わせから唯一XXの因子を重ねて持つレヴィアタンこそ、エックスの可能性を最も強く受け継ぐ者なのだという、聞き流していたはずの無責任な噂。そんなものは、誕生して数年の少女の一身には背負いきれない。

 レヴィアタンが、ネオ・アルカディア四天王の中でもことさら自由に振る舞っていたのは、その噂をかき消そうとしての行為ではなかったか。ヒトのためには動かず、システムの妨げとなることを為す。ネオ・アルカディアの秩序を乱すことで、ヒトの自由意志を護る。

 だから、人間のために自らの持てる力を行使することには、多少の気恥ずかしさもあったのだ。水源の様子を確認するために、誰も伴わず先行した理由の一つでもある。

「君は、君の望む未来を求めればいい。その、意志こそが、僕たちの希望なんだ。レプリロイドは、自由に……人と共に――すぐ隣で――歩んでいける存在、de在リタイ」

 割り切れない感情を抱えたまま闘うレヴィアタンにとってバッファリオの言葉は、彼の纏う冷気は、心地よいものだった。マネキャンスの野心もホッタイドの絶望も、そしてレヴィアタンの迷いも、全てが氷の中に閉じ込められていく。

 「ありがとう。バッファリオ」

 もう、そこに涙はない。

 氷の扉が湖水の流出を止める。地底の刻は急激に歩みを緩めて、静寂に満たされていく。

 

 戦いは終わった。地上に残っていた男たちがすぐに到着して、地上へと繋がる水道を開通させるだろう。 

 彼等が目の当たりにするのは、破壊されたネオ・アルカディアの機動兵器と闘士の亡骸。それらに組み付いて機能を停止している、古の戦士。

 そこに妖将はいない。彼等が妖将レヴィアタンの姿を目にする機会は、二度と訪れることは無い。

 

「其所での任務は完了かな。レヴィアタン

「何かあったの? ファントム」

 死したはずの友の声が聞こえる。サイバー空間からの通信。

「ファーブニルとハルピュイアも、眼前の敵は廃した。ゼロも、八闘士と名乗るレプリロイドの過半は斃したようだ。だが、バイルの側についたミュートスが、結集しつつある」

「そう。ならば」

 レヴィアタンは、フロスト・ジャベリンを手に取る。それはもう、この地には必要がないものだ。

 主の盟友に守護された、未来を切り開くための力だ。

「行きましょう。護るためじゃない、人々に自由な世界を返すために」

白銀の宿縁 後編(3)

3

「アイスバースト!」

 バスターから氷の粒を撃ちだして、湖上に足場を生成する。水面に飛びだした氷塊だけではない。レヴィアタンの重量なら、氷塊周辺の氷面も移動手段として活用することができる。

 ジャベリンの先端に形成されたフロストシールドで衝撃派を防ぎ接近、マネキャンスに押し付けたシールドをそのままフロストタワーへと移行。動きを封じてから、フリージングドラゴンを放ち、氷の結界が生み出される。キャンサーに、逃れる術などなかった。氷龍に反射し続けて加速度的に弾数を増やすショットガンアイスに撃ち抜かれて、全身の水密装甲が歪んでいく。

「オレは、ネオ・アルカディアの存続のために。それこそが、 世界秩序を、護る」

「お断りよ。アナタには悪いけど」

 マネキャンスの考え、それ自体はひとつの見方として正しい。しかしレヴィアタンのそれとは、どうしようもなく相容れないのだ。

 何を優先するのか、結果として何を目指すのか。現状維持ではない目的を明確にしてしまえば、既存の秩序の構成員もそのままではいられない。争いは時に、命をかけたものとなる。バイルの甘言に乗ったマネキャンスへの報い、そしてバイルの存在を隠してきた四天王の罪でもある。

 

 マネキャンスの身体が崩れ落ち、ハンタータイプの機密保持機構が起動する。固い装甲に護られていた内部が炎に焼かれていく。赤熱する装甲の上で氷が溶け、泡が弾ける。

 ミュートスレプリロイド同士の闘いの、これが結末だ。同じネオ・アルカディアの闘士として、道を違えてしまった以上、並び立つことはできない。

 ただそんな諍いは、命令に従うだけのメカニロイドには意味を持たない。指揮官の絶命により、アッカド・ホッタイドへの命令解除は永遠になされることはなくない。

「ごめんなさい。あなたを解放してあげることは、今のわたしにはできないの」

 レヴィアタンが、氷漬けにされて身動きを取れないアッカド・ホッタイドに近づいていく。その螺旋を描く前部ユニットから身を乗り出すように、左右に分かれたドリルの先端を盾として両腕に接続された制御ユニットが露出していた。

 一体のパンテオンだ。

 搭乗型のヒッタイド・ホッタイドと異なり、単独での破壊工作に特化されたアッカド・ホッタイドの制御は、ユニットとして埋め込まれたパンテオンが担っている。下肢は掘削機と一体化し、声を出すことすら禁じられ、ただうめき声を上げるのみだ。

 レヴィアタンは、アッカド・ホッタイドの制御ユニットに正対して、思考を巡らせる。

「全体を凍結させて、体感時間を止める。そしてこの巨体でもって、地底湖に穿たれた流出孔を塞ぐ」

 しかし、レプリロイドを凍結させる程の冷気を産みだし続けるのは、容易ではない。地底湖からの水の流出を防ぐには、フロストジャベリンを放棄するしかない。と思えた。民のために十の武具を失うことを決意しなければならない。

 だが。

「僕がやろう」

 バッファリオは静かに、しかしレヴィアタンには有無を言わせない重みをこめて、そう言った。